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スタジオ・イカルス:建築

はじめての建築

 といっても、はじめて設計した建築という意味ではなくて、はじめて建築を意識した...という意味です。

 学生時代、旅行するのが好きで、国内のいろいろな所をフランスパンをカジりながら、歩いていました。当然、いろいろな建物も訪ねていくのですが...現代建築がとても元気で、丹下健三、黒川紀章、磯崎新、村野藤吾...といった、学校で習いたての設計者の建物なんかも見にいきました。

 そんな時、なんとなく自分が目ざしたい建築ってこういうもんじゃないだろうか...と思わせてくれたのは。長崎の浦上の天主堂でした。(グラバー邸の隣の大浦ではありませんよ。)設計者も知らず、何の予備知識もなく、夕方ふらりと訪ねた時、教会の内に明かりが点り、薄暗くなりかけた丘を、その光を目ざして上ってくる大勢の人たちを見た時、この建物は生きているんだと強く感じました。

 それから、この教会の生い立ちや歴史を知り、崩れた建物や彫刻が有りのまま、あたりにある様子に、また、強く引かれました。

 生きた建築をつくりたい...という思いで、その後を過ごしています。

 あれから、再びは訪れてはいませんが、多分、いろいろ整備もされている様子で、あのままの姿を見ることができないとしたら、とても残念なことだと思います。

[大塚裕昌, studio icals]

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