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スタジオ・イカルス住宅:コラム

設計者との関係・・・無理をしない間がら

 私は、住宅は「家族の肖像」であるべきだと考えています。つまり住宅の設計者は、その家族をモデルに、住宅という肖像画を描いているんじゃないかと考えるわけです。設計者にもいろいろなタイプがあって、細密画的な手法で描く設計者もいれば、抽象性を追及したり、民芸風な味わいを求める設計者もいるでしょうけど、いずれにしても、手法はともかく、住宅はその家族の肖像画でなければならないような気がします。

 友達の家を訪ねた時に、「なるほど」と納得してしまった経験はないですか?。「あ〜、彼らしい」とか、「あの家族ならでは・・・」という具合に。悪い意味じゃなく。そういうのって、結構うまく肖像画が描けているんじゃないかと思うんです。逆に、「なるほど」と思うようなところが、あんまりない家というのは、どんなに奇麗で機能的であったとしても、まあ肖像画としては、どうかと思うわけです。

 住宅を建てようとする側が、肖像画を求めてない事もあるし・・・というより、そういう場合の方が圧倒的に多いんですけど。というのも、住宅の設計を依頼してくる人達は、自分たち家族の肖像よりも、どこかの美術館やホテルに飾られていた風景画を描いて欲しいと思っているケースが多いような・・・そんな気がします。(まあ、そういう風景画のような住宅も設計されているわけですし、メーカーの住宅は、そういう所をうまくついてるわけですが・・・)

 ところが、いざ設計をはじめていくと、設計を依頼した側は、家族のいろいろな部分をさらけ出していかなければならなくなるし、設計する側も自分を取り繕ってることなんかできなくなってきます。というのも家族の生活というのは、本当に様々で、そのことを説明したり、納得していくためには、結構お互いをさらけ出すことになってきます。そんなことを繰り返していくうちに、いつしか風景画は肖像画へ・・・・。こんなことなので、住宅を建てたいと思う人は、設計者を選ぶ時には、できるだけ無理をしないで話し合える人というか・・・・まあ、お互いに近い価値観を持つ相手を選ぶといいと思います。まあ、描いてもらった絵に、ポーズや表情を合わせていくというのも・・・・ないことはないのでしょうが・・・・・・。

[大塚裕昌, studio icals]


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