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スタジオ・イカルス住宅:コラム

ちゃぶ台の話

 ちゃぶ台というと、すぐ、星一徹のちゃぶ台をひっくり返すシーンが、目に浮かんでしまう。とても日本の家庭を象徴する存在のように思えるけれど、以外と歴史は、浅かったりする。大正時代ごろに普及したそうだ。それ以前は、時代劇などで見るような、お膳で一人一人食べ、一つの卓をかこむことはなかったそうだ。

 大正時代になると、農村地域の人々が、工場で働くために、都市に移動し、それまで村単位のコミュニティの中の賑やかな生活が、一変し、自分の家族とのコミュニケーションを大事にしなければ、寂しすぎる、といった状況が生まれたそうなのである。

 そこで、ちゃぶ台である。みんな揃って、顔を突き合わせて食事をしよう、ということになった。男性と女性が、一緒に食事をするようになったのもこの時からだそうだ。(ちなみにこの時代、子供も大事にされるようになり、子供部屋を与えられるようになったそうだ。)

 家族のコミュニケーションの問題を多く耳にする昨今だが、ダイニングのテーブルを、目一杯大きくして、顔を突き合わせる場にしてしまうのも、一つの解決法のように思う。

[98.12.10大塚裕昌, studio icals]


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