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リフォーム 高齢者向け浴室
70代後半の祖父母のために、使いやすく安全な浴室をつくりたいのですが、どのような点に気をつければよいのでしょうか?
これからの日本は、高齢化社会になっていくことが確実で、住居における高齢者の問題を考える時、次のような視点が必要となります。
- 高齢者の健康維持(精神的な健康も含めて)
- 高齢者の安全性・利便性
- 介護者の利便性
- 世代間のコミュニケーション
このような視点から、浴室も考えてみることにします。
- 高齢者の健康維持:入浴は、肉体的にも精神的にも、健康維持に役立ちます。体に不具合がある場合は、それぞれの症状に応じた入浴法が必要なので、浴室をそれに応じた形態とすることができればベストです。スチームバスや温冷水用の二浴槽を設置したりすることも考えられますが、こういった設備に頼らなくても、工夫しだいで入浴療法を行うこともできます。いずれにしても、楽しみながら治療ができるような浴室づくりが必要です。
- 高齢者の安全性・利便性:脱衣室や浴室の、出入口はなるべく段差がなく、開閉が楽で、幅も広めの方が、出入り(特に車椅子を必要とする場合)には適しています。また、浴室や浴槽に手スリやステップがあると便利ですが、身体のハンデキャップの状況に応じて、その位置や形態が異なるので注意が必要です。簡易に設置できる手スリやステップもありますが、浴槽の種類によっては、設置できないので注意して下さい。手スリを後から壁に付けることは困難な場合が多いので、前もって指示しておく必要があります。また、高齢者の場合、一度浴槽の縁等に腰掛けてから入る方法が安全とされていますので、そういった配慮も必要です。
- 介護者の利便性:高齢者が自分で風呂に入れない場合には、家族の手助けが必要となり、できるだけ高齢者の部屋に近く設置するのが望ましくなります。また、場合によってはシャワーチェアを置いたり、車椅子で入ることも考えられるので、浴室を広めに作っておくと介護の際には便利です。
- 世代間のコミュニケーション:このように、高齢者を中心とした住居計画は、浴室だけでなく、住宅全体の間取りやスペースなどにも影響してきます。したがって、高齢者向けの住宅で、その他の家族も楽しく生活していけるかどうかが、キーポイントとなります。例えば、おばあちゃんの部屋の隣が浴室になったら、階段を降りるのを不便だと思うのではなく、お風呂の順番待ちをおばあちゃんの部屋で楽しむぐらいの、新しい家庭の価値を見いだしていく努力も必要になります。そうなった時、まさしく「高齢者に優しい住居は、人に優しい住居である。」と言い切れるのだと思います。
簡単に、高齢者向け浴室のチェックポイントを上げておきます。
●脱衣室
- 出入口(車椅子が通過できるように・開閉が軽くできるハンガードア
)
- 手スリ(それぞれの症状に応じて、取り付けに配慮を
)
- 休憩用のイスがあってもよい
- 床(水に濡れても滑らない材質:表面に凸凹がついた物等)
- 暖房
●浴室
- 出入口(車椅子が通過できるように
扉は引き戸がよい:中で倒れた時、開閉ができる/
段差は極力小さく:排水溝やスノコ板等で調節)
- 床(
滑りにくい材質:歩行が困難な場合には、床を這って移動するので、すりキズをつくらな い材質を選ぶ/尖った角をつくらないようにする。)
- 手スリ(それぞれの症状に応じて、取り付けに配慮を
)
- 浴槽( 洗い場からの立ち上がりは、低くする:30cm以下/
入るためのステップを設ける。 /
洗い場側に段をつけ、腰掛けて浴槽から出入りする台とする。
/深さ50〜60cm程度。簡易手スリや浴槽内のイスを取り付けることも考慮しておく。
- 水栓(操作し易く、単純なもの。)
- 暖房
- 天井(将来の介助負担の軽減のために、レールを設置できるように補強を考えておく。
)
[大塚裕昌,
studio icals]
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